狂った男も怖いけど女って怖いよ。まじで!
沢山沢山遊んだ中3の夏休み。
あんなに仲の良かったアツコ
もちろん夏休みも一緒に遊びました。
しかし、アツコとは色恋沙汰の修羅場があり、夏の終わりとともに私達の友情も終わりました(笑)
現在の彼女は幸せにやっているみたいです。
良かった\(^o^)/
あっという間に夏も過ぎ、肌寒くなってきたある日。
その日、母は職場の人たちと飲み会に行っていました。
私と妹2号は二人きりで家にいました。
もちろん夜です。
妹と二人でダラダラしていたら、母から電話がかかってきました。
「今から、そこに母彼が行くかもしれないから、絶対に玄関開けないようにしといて!」
と言われました。
なんなんだよ。
また、もめてんのかよ。
だるる。
だるだる。
めんどくせー。
と思いつつ、玄関の鍵をチェックしチェーンもしっかりしておきました。
そして、もう寝ていると装えるように電気は全て消しておきました。
母の電話から暫くして
玄関のチャイムが鳴りました。
げっ!本当に来た!
私は、妹を抱きしめ息を殺し様子を伺っていました。
母彼は何度かチャイムを鳴らした後、今度はドンドンと玄関のドアをノックし始めました。
早く帰ってくれ!!
と思っていると、再び母から電話がかかってきました。
私は、母彼が来た事とドアをノックされている事を伝えました。
母は、とにかく開けないで!と言いました。
つーか!帰って来いや!!!
なんですけどね。
母と電話で話している間に母彼は、ドアノブをガチャガチャとし始めました。
今思うと、部屋に入っておけば良かったのかも?と思うのですが、様子が分からないのも怖いので、玄関近くで様子を伺っていました。
母と電話を切ったあと、どんどん激しさが増していく母彼。
当時、妹は5歳くらいだったと思います。
怖がっていたので、ずっと抱きしめていました。
私の恐怖心を紛らわす為でもありました。
母彼はガチャガチャしていたドアノブを今度は、何度も強く引っ張り始めました。
団地中に、凄い音が鳴り響いていました。
ドアが壊れるんじゃないかと、本気で思いました。
また、母から電話がかかってきました。
「どうなってる?」って。
お前は、まじでさっさと帰って来いや!!!
くそ!くそ!くそ!
私は、母に
「とにかく早く帰ってきて!!」
と言いました。
母は
「警察に通報するから」
と言い、電話は切れました。
まだ、母彼はいます。
玄関のドアを何度も何度も叩いたり引っ張ったりしたせいで、新聞受けが外れました。
すると、母彼は新聞受けの投入口からコチラの様子を伺ってきました。
ホラーですね。
これが、俗に言うホラーですね。
はい。そうですね。
はい。ゴローさん。
はい。ごめんなさい。
私は恐怖で涙が出てきました。
母彼は、新聞受けの投入口からコチラに向かって無駄に優しい口調で
「ねぇーちゃーん。開けてー」
と言ってきました。
こえーよ
こえーって
開けるわけ無くね?
ごちゃごちゃと、私に話しかけ続ける母彼。
どうして良いかも分からないし、どうする事も出来なかった私は、母彼に聞こえるようにあえて大きめの声で泣きました。
「うわ~ん。ひっく。ひっく」
みたいな。
本当は泣く時は、声は押し殺してシクシク泣くタイプなんですけど♡クソどうでも良いですね。
すると、なんという事でしょ~。
母彼は、やっと諦めて帰って行きました。
私の匠の技が効いたのですね。
YATTANE☆
私は部屋に移動し、階段を下りて行く母彼を窓から見ていました。
母彼が1階に着く頃に、パトカーの赤色灯が見えました。
よーく見ると、一緒に飲んでいた職場の人に付き添ってもらい、母は団地の駐車場まで来ていました。
ワレ、おったんかい。
その後大人たちで、どのような話がされたのかは分かりません。
パトラッシュ僕はもう疲れたよ。